理科の成績が思うように伸びない理由は、人それぞれにありますが、多くの場合は「理科の学び方を誤解していること」が原因だと思います。
理科という教科は、ただ公式や用語を暗記すればよいものではなく、観察・実験・考察を通して「なぜそうなるのか」を理解することが大切です。しかし、テスト勉強のときに言葉や数式を丸暗記するだけで終わってしまうと、仕組みや意味がわからず、応用問題でつまずいてしまいます。
また、理科が苦手だと感じる理由の一つに、「身のまわりの現象と結びつけて考えられないこと」もあります。たとえば、「光の反射」や「電流の流れ」などは、教科書だけで学ぶと抽象的でわかりにくい内容です。
しかし、鏡に映る像やスマートフォンの充電といった身近な出来事に置きかえて考えると、理解が深まります。理科の内容を生活と結びつける意識がないと、学ぶ意味が見えにくくなり、興味を持ちづらくなるのです。
さらに、理科は単元ごとに内容の性質が大きく異なるため、得意・不得意が出やすい教科でもあります。たとえば、計算が多い物理分野が苦手な人もいれば、暗記が中心の生物分野が覚えられないという人もいます。
苦手な部分だけを避けて勉強してしまうと、全体の理解がつながらず、成績が上がりにくくなります。理科の成績を上げるためには、「暗記より理解」「教科書より体験」を意識することが大切です。
実験を見たり動画で観察したりすることで、抽象的な内容も実感をもって理解できます。また、わからないことをそのままにせず、「なぜ？」と疑問を持つ姿勢を大切にすることも重要です。理科は、知識よりも「考える力」を育てる教科だからです。