タイ南部タオ島周辺で、白化したサンゴの調査を行っていた市民科学者たちは、かつてない規模のサンゴの危機を目の当たりにしました。
2024年には、海洋熱波が世界中の温水サンゴ礁の約80%を襲い、史上最悪とされるサンゴの白化と死滅を引き起こすと予測されています。研究者によりますと、これはサンゴ礁にとって「後戻りできない地点」であり、地球温暖化が進行する中で、地球がついに最初の「気候の転換点」を超えた可能性があるとのことです。
地球は現在、新たな厳しい気候の現実に突入したといえます。科学者たちは2024年10月13日に発表された新たな報告書の中で、「地球は正式に最初の気候の転換点を通過しました。容赦なく上昇する海水温が、世界中のサンゴ礁を限界まで追い込み、前例のない規模でサンゴが死滅し、約10億人の生活を脅かしています」と述べました。そして、このサンゴの減少は、いわば氷山の一角にすぎません。
エクセター大学の地理学者であり、気候の転換点および持続可能な解決策を研究しているスティーブ・スミス氏は、10月7日に行われた論文発表前の記者会見で次のように述べました。「2023年以降、産業革命以前の平均気温を1.5℃以上上回る状態が1年以上続いています。
1.5℃の上限を超えることは、もはや避けられないように思われ、2030年頃には確実に起こる可能性があります。これは、世界がより多くの気候転換点を超える危険な領域に突入していることを意味します。」これらの転換点は、いったん超えてしまうと元に戻ることができない現象であり、世界を「安定した気候」から「新たな気候パラダイム」へと押しやります。
それにより、連鎖的な影響が引き起こされると考えられています。今後数十年間の温暖化の程度によっては、以下のような深刻な変化が現実になる可能性があります。アマゾン熱帯雨林の広範囲にわたる枯死グリーンランドおよび西南極の氷床の崩壊そして、最も懸念されるのは「大西洋南北逆転循環(AMOC)」と呼ばれる強力な海流システムの崩壊です。
2024年には、アマゾンで観測史上最悪とされる干ばつを含む、約150件の前例のない異常気象が発生しました。スミス氏は、この会議が熱帯雨林の中心地近くで開催されたことについて、「これは、迫り来る気候の転換点への意識を高める重要な機会となる」と述べました。最近の分析では、アマゾン熱帯雨林が「これまで考えられていたよりも広範囲にわたって枯死のリスクが高い」ことが示唆されています。